本は知のつながり 先生の本棚 宮林茂幸教授の場合

「本棚のすべての本は、新しい知というネットワークでつながっている」と日本の科学者が言ったかどうかは知らないが、私はそう思う。

本棚にはその人の知が詰まっているのだ。成功者の本棚を訪ねれば、その成功の秘密がきっとその本棚に詰まっている。その人の本の読み方や、お気に入りの本を知り、私も手っ取り早く成功者への階段を上がろうと思う。

東京農業大学地域創成科学科
東京農業大学は2017年4月に新たに1学部5学科を創設した。その中でフィールドワークを中心とした実践的に学ぶことが出来る学科として「地域創成科学科」という地域づくりのスペシャリストを作る学科も設置された。

実学主義を掲げる農大らしい学科!

この地域創成科学科には、今まで地域に行き活動されてきた先生が集結し学生を指導しているのだが、その森林、農山村振興分野を担うのが宮林茂幸教授だ。

地域創成科学科 宮林茂幸教授

宮林先生は日本の森林、農山村地域の活用を研究してきた第一人者と言える方で、新しい学科でも山梨県小菅村をはじめとする多くの山村振興に尽力している。

山梨県小菅村をはじめとする多くの山村で活躍している

森林の経済的価値を知る
先生は山だらけの長野県の中でも、さらに自然が豊かな信州新町という山深い地域に生まれた。実家が畑や山林を所有していたため、小さい頃から森林と深くつながっていたのだ。

森は友達!

東京に憧れ、東京に行くため家業であった農業や林業が学べる東京農業大学に進学した。そこで、山林には無限の価値と国土を守る重要な機能があり、それを守るためには様々な形で利用をすることの重要性を知った。そこで、森林の多面的な経済価値について研究を行うようになったそうだ。

つまりもっと山使おうぜ!ってことです

森林散策や登山、森林浴など景観や環境に優れた森林をフィールドとして、保健的、文化・教育的活動を行うこと全般をさす「森林レクリエーション」という言葉は、この宮林先生が生み出した言葉なのだ。

先生が出した本もあります!

 

森林づくり活動の評価手法-企業等の森林づくりに向けて (林業改良普及双書)
宮林茂幸 編著 興梠克久 木俣知大
全国林業改良普及協会
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宮林先生の本の読み方
そんな先生の本の選び方は、主に人の推薦や書評を見てというのが多いそうだ。新聞の広告欄の本等も気になった物は買うようにしていると言う。

新聞等も参考にしている

最近は忙しく本をゆっくり読む時間が取れないので、新幹線や飛行機に乗るときに書店に寄り本を買い読んだり、朝早めに起きて本を読んだりと読書の時間を増やす努力をしているそうだ。

読書する時間は自分で作る

先生は、本を読み、実際に行ける所や確認できることは確認してみる性格らしく、小説に出てきた場所等を入念に取材した本が好きだそうだ。まさに今流行の聖地巡礼。フィールドワークを大切にする先生らしい本の読み方だ。

追体験することでより内容を深める

本には読んだ時の感想や覚えておきたい所を書き込んでおり、研究や人生に影響を与えた本は特に何度も買い直すそうだ。例えばエンゲルスの書いた「空想より科学へ」という本は25歳くらい時に読んで、先生の研究に対する価値観が大きく変わった本なのだが10冊以上持っている。

空想より科学へ〜社会主義の発展〜 エンゲルス著 (岩波文庫)

 

空想より科学へ (岩波文庫 白 128-7)
フリードリッヒ・エンゲルス
岩波書店
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様々な書き込みがしてある

こちらの本には「毎日読もう!」 と決意が書いてある

先生おすすめの本
そんな先生のおすすめの本を紹介したいと思う。まずは先生の人生に大きな影響を与えた本だ。

フランダースの犬 ウィーダ著 左:ポプラ社 右:新潮文庫

 

フランダースの犬 (新潮文庫)
ウィーダ
新潮社
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フランダースの犬 (ポプラポケット文庫 世界の名作)
ポプラ社
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小学生の頃この本に出会い、主人公のおじいさんとの暮らしやネロが地域に入り込んで行く様子に胸がわくわくしたそうだ。先生はそんな人生模様を描いている日常の物語が好きなのだ。地域と常に対話しながら振興策を模索する先生の原点と言っていいかもしれない。ちなみに左のポプラ社はお子さん向け、右の新潮社は大人向けの内容となっている。大人も子どもも感動する一冊だ。

『森の生活ウォールデン』 ソーロー作 岩波文庫

 

森の生活〈上〉ウォールデン (岩波文庫)
H.D. ソロー
岩波書店
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これもそんな人生を描いた本の一つで、アメリカにあるウォールデン湖畔で自給自足をする男の物語。とにかく先生は暮らしを丁寧に切りとっている本が好きなのだ。また、筆者による入念な取材により、臨場感のある本も好きだそうだ。

『「耕す文化」の時代』 木村尚三郎 ダイヤモンド社

じっくりと著者の思いを読み込み、本の中で様々な人の人生ドラマを感じることが何よりも楽しいと先生は言っていた。学生達にも自分の人生だけでなく色々な人生や考え方を学び、色々な角度で専門知識を深めて欲しい。

これもおすすめ!

人生の旅模様
おすすめの本を読んでいると、先生が人のことを常に考えているのだなということ、そして、人の人生や歴史、文化に寄り添いそれを大切にした地域振興を得意とする理由がよくわかった。

先生の周りには常に人が集まる

人生は旅で、一人旅をしたい時もあればみんなと一緒に旅する時もある。その様々なシチュエーションを楽しむ事が出来る書籍は、読む人に様々な知を与え、そして、本を介して人々の人生をつなげていくのかもしれない。

ちなみに、キャプテンや子連れ狼などのマンガも大好きです!

宮林先生ありがとうございました!

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矢野加奈子

矢野加奈子

多摩川源流大学担当のスタッフです。美味しいものと楽しいこととズゴックが大好きな平均的な人間です。 源流大学で「ちゃの」と言えば私のことです。名字の「やの」とは関係ないけど。

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