漫画家「藤田和日郎」先生の感動した景色を見に行く

景色というものがある。いつも目にしている景色もあれば、思い出に残る景色も存在する。ある人から見れば日常の景色でも、別の人が見れば感動する景色ということもあるだろう。景色とは見る人や気持ちによって変わるのだ。

では、人はどのような景色を感動するのだろうか。そこで、人が感動した景色を見に行ってみようと思う。今回は現在、少年サンデーで「双亡亭壊すべし」を連載中の藤田和日郎先生の感動した景色だ。

感動した景色
景色とはどこにでもあるものだ。眼に映る全てが景色なのだ。そのため、同じ景色でも人によって感じ方が異なる。その時の心理状況などでも感じ方は違うだろう。自分がいつも見ている景色でも、別の人から見れば感動の景色ということもあるのだ。

この記事を書いている地主の家からの景色(透けているのが地主です)

人に感動した景色を聞けば、自分では見つけることのできなかった景色に出会えるのではないだろうか。ぜひそんな景色を見てみたい。そして、自分の発見した景色として周りに自慢したい。ということで、感動した景色をまずは聞きに行こうと思う。

ということで、藤田和日郎先生のところに来ました!

漫画のことは聞きません
感動した景色を聞くために「藤田和日郎」先生を訪ねた。藤田先生と言えば、「うしおととら」や「からくりサーカス」の著者で、現在は少年サンデーで「双亡亭壊すべし」を連載している日本を代表する漫画家だ。

双亡亭壊すべし、めちゃくちゃ面白いよ!

その著者の藤田和日郎先生にお話を聞きました!


「双亡亭壊すべし」がめちゃくちゃ面白くて来ちゃいました!

ありがとうございます!

ただ双亡亭壊すべしのことは毎週の連載を楽しみに待つことにして、今回は先生の感動した景色を教えていただけないかと

感動した景色ね、、、

景色とかって見ないですか?

途方に暮れていることが多くて、途方に暮れていると男って空を見上げるでしょ、地面ばっかり見ていない心に余裕があるやつのフリをするじゃないですか?

しますね! フリには自信があります!

そういうことで、いつもキョロキョロしてますよ!

それ、めちゃくちゃ景色見てますね!

たとえば、桜の季節になると、俺の横溝正史的な、江戸川乱歩的な好みを満たしてくれる桜はないかな、とキョロキョロします

わかる気がします!

漫画家生活が長いとガソリン切れの車を押しているような感じなんですよ!

わかります、私はライター2カ月目からそうでした!

早いな! そんな時に描きたい気持ちを盛り上げてくれる景色が欲しいんです!

先生のその感じだと、どんな景色でも感動しそうですね!

ちなみにこの日私はめちゃくちゃ緊張しています!

藤田先生は漫画家生活ほぼ30周年。キョロキョロしているそうだ。カッコいいものを求めている。実は感動した景色を聞いて、まず帆船みたいな雲を見た、とお話していた。空を見ているのだ。心の余裕があるフリをするには空を見ることなのだ。

仕事場の目標が小学校みたい!


そんな中でも特に感動した景色ってありますか?

奥多摩にすごい工場があるの知ってますか?

知らないです

崖というか、山に張り付くようにパイプ群とかあるんですよ!

聞いただけでなんかカッコいいですね!

あれは美しいというか、自分の心が騒ぐ!

見てみたい!

スチームパンク的なと言いますか、世界観が、「こんなの描きたい」と思うんです。自然の中の壁面にいろんな機械があって、人の住んでいる気配もあって、感動するんです!

感動来ました! 待ってました!

工場のところをでっかいトンビが飛んだんですよ! 死ぬほど喜んじゃって、あれ撮って! あれ撮って! となっちゃった

子供みたいじゃないですか!

そういうちょっとした景色がいいんですよ!

見に行きます! すぐ行きます! もう気持ちは行ってます!

ネームも見せてもらいました!

先生が言っていた「スチームパンク」とは、SFのジャンルの1つ。簡単に言えば蒸気機関が使われているような世界観だ。そんな景色、見てみたいに決まっている。先生も感動した、と言っていた。ぜひ見に行こうではないか。

というわけで、奥多摩に来ました!

奥多摩の感動
藤田先生に教えてもらった感動した景色を見るために、東京・奥多摩にやってきた。中央線の終点となる場所だ。駅のホームの端っこに行くと、先生が言っていた工場が見えた。確かに山にピタッと寄り添うように工場がある。

おお、カッコいい!

この工場は「奥多摩工業」の工場で、石灰を採掘していたりする場所だ。線路がなくなってすぐのところから工場だ。確かにバックが山で異質な感じがする。この周辺を歩いてもっと見てみようではないか。

歩くと、

カッコいい!!!

これぞスチームパンク!

人の気配もバンバンに感じる!

駅から離れると工場全体がよく見えた。確かに感動する景色だ。工場の後ろは山で、そこに人工物のお手本のようなものがあるのだ。素人には何に使うかわからないパイプが縦横無尽に伸びている。

実際見に行くと、感動します!

カッコいい、と惚れ惚れする。男心をくすぐるのだ。藤田先生と同じようにこの景色に感動する私は漫画家としての才能もあるのではないだろうか。家に戻りペンを握り、漫画を描こうと決心した。それくらい心を揺さぶる景色なのだ(私の描いた漫画は後で!)。

菜の花と一緒に撮るとなんか情緒もある!

工場と菜の花を一緒に撮ることで情緒も生まれる。諸行無常の感じがあるのだ。荒廃した日本に新たなる生命が生まれたような。そのために菜の花なのだ。ぜひ覚えておいて欲しい。菜の花がなければ、持っていけばいい。

造花を買って行きました!

ハムカツが美味い!
せっかく奥多摩に来たので、奥多摩のグルメも紹介したい。奥多摩には美味しい「ハムカツ」があるのだ、とこの辺に詳しい人に教えてもらった。工場を見ながら食べるハムカツもまた情緒だ。

「まるにや」さんの、

ハムカツが、

美味しいのです!!!

スピード感を感じていただけただろうか。それほどに美味しいハムカツということだ。ショーケースには並んでおらず、注文すればお母さんが揚げてくれるので熱々だ。一枚80円くらいなので安い。ぜひこのスピード感で食べていただきたい。

駅からすぐのビジターセンターでは、

無料でボルタリングを、

楽しめる!!!

「奥多摩ビジターセンター」では、この辺に生息する動物や、奥多摩工業が採掘している石灰について知ることができる。さらに無料でボルダリングを楽しむこともできる。ここでもこのスピード感を楽しんでもらいたい。めちゃくちゃ難しいのだ。

この辺はクマもいるんです!

ということで、藤田先生に教えていただいた感動した景色を見るべく、奥多摩散策をした。確かに感動する景色だった。このような刺激が先生の作品を作り出しているのだ。ぜひ奥多摩を見ていただきたい。そして、「双亡亭壊すべし」を読んでもらいたい。マジで面白いから! 双亡亭は豊島区にあるんだけどね!

面白いから読んだ方がいいよ!

双亡亭壊すべし 1 (少年サンデーコミックス)

刺激されて!
藤田先生が感動した景色に、私も感動した。ということは、先にも書いたように、私にも漫画の才能があるのでは、と思い、家に戻り漫画を描いた。私は美大卒だ。きっと描ける、と本気で描いたのだけれど、それは間違いだったと気がついた。ただ奥多摩のあの景色は感動します。

本気で描いた漫画。才能はないとわかった

↓現在四巻まで出ております!(2017/5/10現在)
双亡亭壊すべし(4) (少年サンデーコミックス)

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地主恵亮

地主恵亮

1985年福岡生まれ。地味なファッションと言われることが多いので、派手なメガネを買おうと思っています。東京農業大学非常勤講師ですが、たいだい家にいます。ご連絡は「jinushikeisuke@gmail.com」までお願いします。

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